大ばばと小ばばのダブル介護と主夫日記

70年代に15から25を過ごしたリタイアおじさんの要介護の母と妻ダブル介護生活

逃避

年に一回人間ドックに入っています。

ドックは朝8時に集合で私のコースだと夕刻までかかります。となると、前日から泊まりでショートステイに預けることになってしまいます。また帰りも5時までに迎えに行くのは時間的にきびしく、そのまま預かってもらうことになり、2泊となります。

で、この機会に少しレスパイト目的で長めに預かってもらうことにしました。ちょうど4月演奏会の楽団の練習が朝から夕刻まであるのでそれも含めて、5泊6日と今までで最長のショートをお願いすることとなりました。

ドックと練習日の間2日あるので旧知と会ってこようと奈良大阪に行くことにしました。年賀状のやりとりだけをしている高校のマンドリンクラブの同期に声かけたら数人集まれることになり、50年ぶりの再会を楽しむことになりました。さらに毎年会っている大学同期とも会えることになり、1泊2日の関西往復をやってきます。

だいぶ前に計画して準備してきました。

 

ところが、最近、小ばばが事件を起こしておりまして。

早朝玄関チャイムがしつこく鳴るのでなにごとかと起きていくと、小ばばのベッドがもぬけの殻であることに気づき、慌てて玄関に出ると、見知らぬ婦人が、「ここの奥さんじゃないかしら、道端でお父さん、って泣いてますよ」とおっしゃって。

パジャマのままで探しに行きました。道端に座り込んで泣いているのを発見し、連れ帰りました。

この2年、勝手に家を抜け出すなんてことはありませんでした。ひとりで階段を降りることも、自分で靴を履くことももはやできなくなっているはずなのに、ちゃんと靴を履いて、玄関の鍵を開けて、門扉を開けて外に出たようなんです。瞬間的に能力が戻ることがあるのでしょうか。

何がそうさせたのかわかりませんが、いわゆる徘徊が始まったのかもしれません。

私はかなりショックでした。全然気がついてやれませんでした。そんなことするとは全く思ってもみなかったですから。危ない道を歩いてどこへ行きたかったのか、どういう精神世界だったんだろうなと。今となってはそうやって外に出たことは全く忘れていますけど。これからなにか恐ろしいフェーズに変わっていくのだろうかと怯えております。

 

この事件の起こる前に計画してたレスパイトです。ですので、予定通り、でかけてきます。現実逃避です。