大ばばと小ばばのダブル介護と主夫日記

70年代に15から25を過ごしたリタイアおじさんの要介護の母と妻ダブル介護生活

リアルの力

コロナ禍も少し落ち着きを見せつつある中、大阪在住の弟家族が4人で大ばばの見舞いも兼ねて東下りしてくれました。

父の墓参りを済ませてから、大ばばの病院に向かい、そこでリモート面会をしました。同じ建物にいるのに、わざわざ遠路はるばる来ているのに、iPad越しの面会です。弟や母の孫に当たる甥や姪がいろいろと話しかけてくれますが、本人からことばが出ず、わかっているのかいないのか、なんとなくうなずいているようではありますが、はっきりしない状況ではありました。10分で時間になり終了。

その後、お世話になっているK先生に面談の時間をもらい、弟と二人で病状を聞きました。低空飛行だけど、安定しているとのお話で、肺のきれいなレントゲン写真や改善している貧血の数値などを見せてもらい、一安心。高齢だから不測の事態はもちろん覚悟すべきだけど、今の所順調でしょうという説明でした。

面談も最後になり、礼を言って帰ろうとすると、遠いところをわざわざ来たんだから、本人に会っていけば?との先生のおことば。K先生は大ばばが入院したときから非常に感じのいい丁寧な対応をしてくださる先生でしたが、今日は特例でのリアル面談を許可してくれました。

その瞬間、横にいた看護師さんの顔が歪んだように思えました。『先生、またそんなこと言っちゃって..』という感じがありあり(笑)。でも医師の指示ですので、2名、3名の2回に分けて会えることになりました。

弟とふたりでまず病室に入りましたが、反応はいまいちでしたが、話すうちに頭の霞が晴れてきたのか、だんだん表情が明るくなりました。まだまだ頑張れるって先生が言ってたよ、と伝えると、じゃ、もう少しがんばらなあかんな、と声に出して言いました。そのあと、甥たちが入れ替わりに行くと、涙を流して喜んでたそうです。

リモートでバーチャルに会えるのは便利ですが、やはりリアルの力は大きいですね。

小ばばも入院から帰ってから認知度が戻らないように、やはりきちんとケアしてもらえていても、病院にいるのは認知の面からは良くないのですね。かと言って常時医療行為が伴う今の状況では帰宅させることもできません。せめて、リアル面会が今回のような例外でなくなれば、大ばばも低空飛行から少し脱出できるかもなあと思うところです。